Mac ユーザーでもアプリによっては Windows の方が便利なことってありますよね。
そんな時は仮想化ソフトをインストールすれば Mac に Windows の環境を作ることができます。
Mac 用の仮想化ソフトである VMware Fusion 13 Player は個人利用に限って無料で利用できます。
2024.9.8 追記
現在は VMware Fusion Player ではなく、VMware Fusion Pro が商用利用でも無料で使えるようになっていますので、最新の記事は以下をご覧ください。
この記事では、Apple シリコンの M1 や M2 の MacBook に VMware Fusion 13 Player を使って、Windows11 の仮想環境を構築するための手順を説明します。
私が実際に MacBook Air M1 に試してみたところ非常に簡単にインストールできましたので、Mac で Windows を使いたいと思っている仮想化初心者にもオススメできると思います。
- Mac で使える仮想化ソフト(有料・無料)
- 無料版 VMware Fusion 13 Player のインストール方法
- 仮想マシンの構築方法と Windows11 のインストール方法
Mac で使える仮想化ソフト

Mac に Windows 環境を構築できる仮想化ソフトには次のようなものがあります。
- Boot Camp
- Parallels Desktop
- VirtualBox
- VMware Fusion
Boot Camp は Intel チップを使用した Mac用に Appleが開発したソフトウェアで無料で使えますが、M1 や M2 シリコンを採用している MacBook では使えず、電源投入時(起動時)には Mac OS か Windows OS のどちらかを選ぶ必要があり、使用中に切り替えて使うことはできません。
Parallels Desktop は M1 や M2 チップにも最適化されていますが、サブスクリプション契約が必要で、毎年更新費用が掛かります。
VirtualBox と VMware Fusion は非商用であれば無料で利用でき、Mac OS 上に仮想マシンを作成しますので、MacBook の使用中でも切り替えて使用できます。
今回は、VMware Fusion 13 Player が Apple シリコンの M1 や M2 チップを搭載した Mac を正式にサポートしましたので、以前のバージョンのように難しい設定も不要ですので、VMware Fusion 13 Player をインストールしてみます。
VMware Fusion 13 Player のインストールに必要なもの

MacBook という洗練されたハードウェアで、あえて Windows を動かす。この「いいとこ取り」を実現するためには、事前の準備が成功の 8割を握ると言っても過言ではありません。いざインストールを始めてから「容量が足りない!」「ISOファイルって何?」と慌ててしまうのは、せっかくのワクワク感が削がれてしまいますよね。
ここでは、2025年現在の最新環境(macOS Sequoia 以降を想定)で、スムーズに作業を進めるための「持ち物リスト」を整理しました。特に Apple シリコン(M1〜M4)搭載モデルを使っている方は、Intel モデルとは準備するファイルの種類が少し異なるので、慎重にチェックしていきましょう。
必要なシステム要件と空き容量の目安
まず確認したいのが、お手元の MacBook のスペックです。仮想化とは、Mac という大きな家の中に「Windows という小さな部屋」を作るようなもの。そのため、家全体の広さ(メモリやストレージ)にはある程度の余裕が必要です。
VMware Fusion 13 Player のインストールに必要な構成は、リリースノートによると次のとおりです。
| OS | macOS 12 Monterey以上 |
| メモリ | 8GB以上(16GB以上を推奨) |
| ディスク容量 | Fusion用に1.5GB |
仮想マシンのディスク容量は構築する OS によって異なります。
リリースノートによると 5GB からとなっており、アプリをインストールすると大きくなります。
私が Windows11 のインストール後に更新プログラムまで完了させた段階で 30GB ほどありましたので、インストールする MacBook のディスクの空き容量を事前に確認して、Windows 本体と基本ソフトに最低でも 64GB以上の空き容量を確保しておくのが望ましいです。。
メモリは最低でも 8GB、快適さを求めるなら16GB以上を推奨します。Windows11 単体でも 4GB程度のメモリを消費するため、8GBモデルの方は「Mac 側で重いソフトを閉じながら使う」といった工夫が必要になるかもしれません。
詳しく知りたい方は以下のリリースノートや「VMware Fusion ユーザーガイド」をご確認ください。
WindowsのISOイメージファイルの入手方法
「ISO イメージ(アイエスオー・イメージ)」とは、いわば Windows のインストールディスクを丸ごとデジタル化したファイルのことです。これを準備しないことには、VMware という箱があっても中身が空っぽのままになってしまいます。
VMware Fusion Player 13 では、ソフト内のメニューから直接 Windows11 のイメージファイルをダウンロードできる機能が備わっていますので、Windows11 をインストールする場合は、ディスクイメージの準備は不要ですが、旧バージョンをインストールする場合は事前に準備が必要です。
- Microsoft 公式サイトへアクセスします。
- Windows のダウンロードページから、インストールしたい Windows のバージョンを選択する。
現在は、Windows10 と Windos11 だけしかダウンロードできませんので、過去のバージョンをインストールしたい方は、事前にインストールディスクからイメージ化する必要があります。 - Apple シリコン(Mシリーズ)搭載 Mac の場合は、ARM 版 Windows のイメージが必要になります。
ISOファイルとは?
CD や DVD などの光ディスクの内容を1つのファイルにまとめた「ディスクイメージ」規格のこと。仮想マシンではこれを仮想的なドライブに挿入して読み込ませます。
VMware Fusion 13 Player のインストール

準備が整ったら、いよいよ主役であるVMware FusionをMacBookに迎え入れましょう。以前は有料ソフトのイメージが強かったVMwareですが、現在は個人利用に限り「VMware Fusion Pro」が無償で提供されるなど、私たちユーザーにとっては非常に追い風が吹いている状況です。
「難しそうだな……」と感じるかもしれませんが、基本的には画面の指示に従って「次へ」を押していくだけの親切設計です。ここでは、迷いやすいライセンス取得のステップを重点的に解説します。
VMware Fusion Player(個人利用無料版)のライセンス取得
2024年後半のライセンス体系変更により、個人での非商用利用であれば、強力な機能を持つ「Pro」版を無料で利用できるようになりましたが、VMware Fusion のダウンロードには VMware のアカウントが必要です。
- Broadcomのカスタマーサポートポータルにアカウントを作成します。
- 製品一覧から「VMware Fusion」を探し、個人利用ライセンスをアクティベートします。
- ダウンロードした「.dmg」ファイルを開き、アイコンをアプリケーションフォルダにドラッグ&ドロップするだけでインストール完了です。
まずは、Bloadcomのサイトに移動します。
アカウントをお持ちでない方は e-mail アドレスで登録できますので、先に登録を済ませておいてください。

アカウントが作成できたら、ダウンロードページより個人利用で無償となる「Fusion 13 Player」を選択し、ダウンロードしてください。
「Fusion 13 Pro」は有償版となりますので、商用で利用される方はこちらを選択してください。

2024.9.29 追記
現在は VMware Fusion Pro が無償となっています。
別の記事で紹介していますのでこちらをご覧ください。
ダウンロードした VMware Fusion がインストールできたら第一ステップが終了です。
仮想マシンの作成(Windows11 マシンの作成)

VMware Fusion Player 13 がダウンロードできたら、インストールを始めます。
Windows11 の仮想環境を構築する場合は、Microsoft のサイトから Windows11 のディスクイメージをダウンロードすることが可能となっていますので、以下の手順で進めてください。
VMware Fusion を起動すると仮想マシンの作成が始まります。
インストール方法を選択の画面では、「Microsoft から Windows を取得」をクリックする。

Windows11 のダウンロードとインストールに関する注意事項が表示されますので「続ける」をクリックする。

インストールする Windows11 のエディション(Professionalを選択)と、言語(Japanease)を選択し、「Windows のダウンロード」をクリックする。

Microsoft から Windows11 のイメージファイルのダウンロードが始まります。
お使いの回線によりますが、光回線などであれば 5分もあればダウンロードは完了すると思います。

イメージファイルのダウンロードが完了するとISOファイルが保存されますので、「続ける」をクリックします。(保存場所は覚える必要はありません)

ファームウェアタイプを選択の画面では、ブート ファームウェアの指定を「UEFI」を選択し、「UEFIセキュアブート」にチェックを入れて「続ける」をクリックします。

仮想ディスクを選択の画面では、「新しい仮想ディスクを作成」を選択し、「続ける」をクリックする。
ゲスト OS のディスク容量はデフォルトでは 64GB で作成されますが、VMware Fusion の設定画面から変更可能です。

暗号化を選択の画面では、「Full Encryption」(全て暗号化)と「Partial Encryption」(部分的な暗号化)が選択できます。
それぞれ一長一短があるようですので、私はパフォーマンスが下がりにくい「Partial Encryption」を選択しましたが、セキュリティを高めたい方は「Full Encryption」を選べば良いかと思います。
パスワードは 8文字以上で設定する必要がありますが、パスワードを忘れた時に復号化する手段は提供されていないので、忘れないようにしてください。

パスワードを入力したらこれで仮想マシンの構成は終了です。
もし、この時点で変更したい箇所があれば「設定のカスタマイズ」をクリックし、構成に問題なければ「終了」をクリックしてください。

デフォルト作成される仮想マシンの設定は以下のようになっていますので、変更する場合は VMware Fusion の設定画面からスパナアイコンをクリックして必要な箇所を変更してください。
- ディスク容量:64GB
- メモリ:4GB
- CPU:2コア
- 共有デバイス:CD/DVD、USB、サウンドカード

MacBook のチップ(Intel/Apple シリコン)別設定のコツ
ここが非常に重要なポイントです。お使いの MacBook の CPUによって、割り当てる「力」を調整する必要があります。
| 項目 | Intel チップ搭載 Mac | Apple シリコン搭載 Mac |
| CPU コア数 | 2〜4コア程度 | 4コア(効率コアを含めすぎない) |
| メモリ割り当て | 4GB〜8GB | 8GB(ユニファイドメモリのため共有がスムーズ) |
| グラフィックス | 「3Dグラフィックスを加速」にチェック | 自動最適化(設定項目が少ない場合があります) |
Apple シリコンの場合、Windows も「ARM版」という特殊なタイプを動かすことになりますが、VMware の最適化が進んでいるため、驚くほどキビキビと動作します。
Windows11 のインストール

Windows11 のインストールは作成した仮想マシンの電源を入れることで始まります。
お手元に Windows11 のライセンス番号を用意して、VMware Fusion の三角矢印マークをクリックしてください。

Windows11 をインストールしたことがある方は見慣れた画面が表示されます。
「今すぐインストール」をクリックしてインストールを開始します。

インストールの途中で「Windows のライセンス認証」が表示されたら、「プロダクトキーがありません」を選んで「次へ」をクリックしてください。
ライセンス認証は Windows11 のインストールが完了してからでもできますので、全てのデバイスが正常に機能していることを確認してから行なった方が良いと思います。

インストールが終了して Windows11 が立ち上がったら、デバイスにエラーが出ていないか確認し、「設定」→「ライセンス認証」から Windows11 の認証を行なってください。

Windowsセットアップ時の注意点とライセンス認証
プロダクトキーを後で入力する場合は「プロダクトキーがありません」を選んで進むことができますが、デスクトップの壁紙変更などのカスタマイズ機能に制限がかかるため、早めの認証をおすすめします。
また、セットアップの途中で「ネットワークに接続しましょう」という画面で止まってしまうことがあります。VMware用のネットワークドライバがまだ読み込まれていないためですが、この場合はキーボードの「Shift + F10」を押し、コマンドプロンプトに OOBE\BYPASSNRO と入力してエンターを押すと、オフラインでセットアップを続行できます。これは知る人ぞ知る裏技ですね。
なぜ VMware か?Boot Camp や他ソフトとの違いを徹底比較

さて、ここで少し立ち止まって考えてみましょう。Mac で Windows を動かす方法は、決して VMware だけではありません。古くからの Macユーザーなら「Boot Camp(ブートキャンプ)」が真っ先に思い浮かぶでしょうし、Mac 界隈では有名な「Parallels Desktop(パラレルス・デスクトップ)」という強力なライバルも存在します。
それでもなお、2025年の今、私たちが VMware を推奨するのには、明確な理由と専門的な背景があります。ここでは、それぞれの特徴を比較しながら、VMware が持つ独自の強みを紐解いていきましょう。
動作速度・操作性・再起動の有無による比較表
まずは、主要な3つの手法を横並びで比較してみます。
| 比較項目 | VMware Fusion | Parallels Desktop | Boot Camp |
| コスト | 個人利用は無料 | 年額サブスク(約1万円〜) | 無料(macOS標準) |
| 再起動 | 不要(Mac上で動く) | 不要(Mac上で動く) | 必要(切り替えが必要) |
| Appleシリコン対応 | 対応済み | 対応済み | 非対応 |
| 主な用途 | 事務、開発、検証 | ゲーム、デザイン | 過去のIntel Mac用 |
Boot Campの最大の欠点は、Windowsを使うたびにMacを再起動しなければならない点です。これでは、Macで調べ物をしながらWindowsで書類を作る、といったシームレスな体験ができません。一方、VMwareはmacOSの一つのウィンドウとしてWindowsが動くため、ファイルの中身をドラッグ&ドロップで移動させることすら可能です。
Appleシリコンへの対応状況と信頼性
Appleシリコンへの移行期、仮想化ソフトは非常に不安定な時期がありました。しかし、VMwareは世界的なエンタープライズ(企業向け)ITインフラを支えるトップ企業であるBroadcomが運営しています。
VMwareの信頼性について
仮想化技術において世界シェアNo.1 を誇る VMware は、企業のサーバー管理においてデファクトスタンダードとなっています。その技術をデスクトップ向けに応用したFusionは、安定性が極めて高いのが特徴です。
Parallels が「使い勝手とスピード」を重視する一方で、VMware は「堅牢さと標準的な挙動」を重視しています。特に、開発者の方や IT エンジニアの方が Windows 環境を構築する場合、ネットワーク設定の細かさやスナップショット機能(特定の時点の状態を保存して、いつでも戻せる機能)の信頼性において、VMware に軍配が上がる場面が多いのです。
VMware での Windows 利用に関するよくある質問(Q&A)

いざ Windows が起動しても、普段使いの Mac とは勝手が違うため、戸惑うことがよくあります。私の友人からも「Mac のキーボードで@が打てない!」「画面がカクカクする」といった相談をよく受けます。ここでは、そんな初期の「あるある」な悩みをスッキリ解決していきましょう。
Q1:MacBook のキーボード入力が Windows とズレる場合は?
A: これは、Windows が「JIS 配列(日本語キーボード)」を「US 配列(英語キーボード)」と誤認しているのが原因です。
Windows の設定から「時刻と言語」>「言語と地域」>「日本語」の横にある「…」から「言語のオプション」を開き、キーボードレイアウトを「日本語キーボード(106/109キー)」に変更して再起動してください。これで「@」や「_」がキーの刻印通りに打てるようになります。
Q2:動作が重い時のメモリ割り当て変更方法は?
A: 仮想マシンを一度シャットダウン(一時停止ではなく完全に終了)してから、VMware の設定画面(設定アイコン)を開きます。「プロセッサとメモリ」という項目で、スライダーを動かしてメモリを増やしましょう。
ただし、Mac 本体のメモリの半分以上を割り当てると、逆に Mac 側の動作が不安定になり、全体として遅くなることがあるので注意が必要です。
Q3:ゲームや CAD ソフトは快適に動くのか?
A: 2D のゲームや、軽量な CAD ソフトであれば問題なく動作します。しかし、最新の 3D ゲームや高度な動画編集ソフトは、仮想化によるパフォーマンスの低下が目立ちます。
もし、高負荷な作業をメインにする場合は、クラウド上の Windows デスクトップを利用するサービスや、ネイティブな Windows PC を検討したほうが幸せになれるかもしれません。
Q4:VMware Tools が見つからない、インストールできない
A: 以前はメニューから選ぶだけでしたが、最新の ARM 版 Windows では、Windows PowerShell を使ってインストールする場合もあります。VMware のメニューにある「仮想マシンの構成」から「VMware Tools のインストール」を選択し、ドライブにマウントされたインストーラーを実行してください。これが完了すると、画面の解像度が最適化され、マウスの動きも劇的に滑らかになります。
まとめ:MacBook で Windows11 を使うには VMware Fusion がおすすめ

ここまで、MacBook に VMware Fusion Player 13 を導入して Windows 11 をインストールする全行程を見てきました。いかがでしたでしょうか?「思っていたよりも簡単そう」と感じていただけたなら幸いです。
かつてはOSの壁に阻まれ、Mac派かWindows派かの二者択一を迫られた時代もありました。しかし2025年現在、私たちはインストールの手間さえ惜しまなければ、一台の MacBook で両方の世界を自由に行き来できるのです。
VMware Fusion 13 Player は個人利用に限り無料で使用でき、私がインストールした MacBook Air M1 でもストレスなく使えました。
仮想環境に構築するのが Windows11 であれば、インストールに必要なISOイメージも VMware のガイダンスに従って進めるだけで Microsoft のサイトからダウンロードしてくれますので、仮想化初心者の方にもオススメ出来ます。
また、Windows ユーザーでもアプリテスト用の Windows 環境を構築する場合などは、同様の手順で「VMware Workstation Player」をインストールすれば個人利用に限り無償で仮想環境を構築できます。
ただし、VMware Fusion 13 Player の構成要件を満たした MacBook でも Windows11 のライセンスだけは別途用意する必要がありますのでご注意ください。
Mac で Windows11 の仮想環境を作成したい方はこの記事を参考に試してみては如何でしょうか?
くれぐれも自己責任でお願いします。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
ではまたね〜。


