太陽の熱い日差しが降り注ぐ2025年の夏。
全国47都道府県の代表校の49校が決定し、高校野球の聖地・甲子園で球児たちによる熱戦が繰り広げられます。
しかし、今年の夏は、単なる勝敗のドラマだけでは語り尽くせない、高校野球ファンにとってもより深い「野球道の真価」が問われる大会となるでしょう。
長きにわたり紡がれてきた高校野球の歴史に、また新たな1ページが加わるこの夏。
伝統の重みを感じさせつつも、革新的なプレーで魅せるチーム、地域との絆を力に変えて躍進する公立校、そして個性豊かなスター選手たちが、甲子園の土でどんな物語を刻むのか——。
この記事では、2025年夏の高校野球が描く感動と興奮の序章を紐解きながら、第107回全国高等学校野球選手権大会について深掘りしていきます。
第107回全国高等学校野球選手権大会 開催日程
いよいよ迎える2025年夏の本大会は、8月5日(火)に開幕し、決勝戦は8月22日(金)に予定されています。
休養日3日を含む以下の18日間の日程で、阪神甲子園球場にて熱戦が繰り広げられます。
日付 | 試合区分 | 試合内容 | 試合開始時間(予定) |
---|---|---|---|
8月5日(火) | 第1日 | 開会式・1回戦 | 開会式 16:00/試合 17:30 |
8月6日(水) | 第2日 | 1回戦 | 8:00/10:30/16:15/18:45【2部制】 |
8月7日(木) | 第3日 | 1回戦 | 8:00/10:30/16:15/18:45【2部制】 |
8月8日(金) | 第4日 | 1回戦 | 8:00/10:30【2部制】 |
8月9日(土) | 第5日 | 1回戦 | 8:00/10:30/16:15/18:45【2部制】 |
8月10日(日) | 第6日 | 1回戦・2回戦 | 8:00/10:30/16:15/18:45【2部制】 |
8月11日(月) | 第7日 | 2回戦 | 8:00/10:30/13:00 |
8月12日(火) | 第8日 | 2回戦 | 8:00/10:30/13:00 |
8月13日(水) | 第9日 | 2回戦 | 8:00/10:30/13:00/15:30 |
8月14日(木) | 第10日 | 2回戦 | 8:00/10:30/13:00/15:30 |
8月15日(金) | 第11日 | 3回戦 | 8:00/10:30/13:00/15:30 |
8月16日(土) | 第12日 | 3回戦 | 8:00/10:30/13:00/15:30 |
8月17日(日) | ― | 休養日 | ― |
8月18日(月) | 第13日 | 準々決勝 | 8:00/10:30/13:00/15:30 |
8月19日(火) | ― | 休養日 | ― |
8月20日(水) | 第14日 | 準決勝 | 8:00/10:30 |
8月21日(木) | ― | 休養日 | ― |
8月22日(金) | 第15日 | 決勝・閉会式 | 決勝 10:00/閉会式(試合後) |
詳しくはこちらをご覧ください。

2部制について
甲子園が開催される8月は、年間で最も気温が高く、特に日中の日差しは非常に強烈です。
炎天下での長時間にわたる試合は、球児たちの身体に大きな負担をかけ、熱中症のリスクを高めることが長年の課題でした。
そのため、夏の甲子園における猛暑対策として、8月5日から10日までの期間は「午前の部」と「夕方の部」に分けた2部制が導入されます。
この2部制は、時代とともに変化する環境に対応し、未来ある球児たちを熱中症などの危険から守りながら、最高の舞台を提供するための大会運営側の英断と言えるでしょう。
観戦される皆様も、ぜひ球児たちへの温かいエールと共に、ご自身の熱中症対策も万全にお願いいたします。
なお、2部制の各部は異なる入場券が必要となるため、両方観戦する予定の方はご注意ください。
組み合わせと選手宣誓について
出場校の組み合わせについては、2025年8月3日(日)に抽選会が行われて決定します。
また、夏の甲子園での選手宣誓の決め方は、まずはトーナメントの組み合わせ抽選日に、選手宣誓を希望する学校からの立候補を受け付けます。
その後、抽選によって宣誓校が決定されます。
この選出方法によって、特定の学校や地域に偏ることなく、公平に選手宣誓の機会が与えられています。
近年では、約20校程度が選手宣誓に立候補しているそうです。
🏟️ 第107回全国高等学校野球選手権大会の代表校一覧
全国47地道府県の予選を勝ち抜いた今大会の49の出場校は以下の通りです。
都道府県 | 出場校 |
---|---|
北北海道 | 旭川志峯(3年ぶり11回目) |
南北海道 | 北海(2年ぶり41回目) |
青森県 | 弘前学院聖愛(4年ぶり3回目) |
岩手県 | 花巻東(3年連続13回目) |
宮城県 | 仙台育英(2年ぶり31回目) |
秋田県 | 金足農(2年連続8回目) |
山形県 | 日大山形(2年ぶり20回目) |
福島県 | 聖光学院(4年連続20回目) |
茨城県 | 明秀日立(3年ぶり2回目) |
栃木県 | 青藍泰斗(35年ぶり2回目) |
群馬県 | 健大高崎(2年連続5回目) |
埼玉県 | 叡明(初出場) |
千葉県 | 市立船橋(3年ぶり7回目) |
東東京 | 関東第一(2年連続10回目) |
西東京 | 日大三(2年ぶり20回目) |
神奈川県 | 横浜(3年ぶり21回目) |
山梨県 | 山梨学院(3年ぶり11回目) |
新潟県 | 中越(7年ぶり12回目) |
富山県 | 未来富山(初出場) |
石川県 | 小松大谷(2年連続4回目) |
福井県 | 敦賀気比(3年ぶり12回目) |
長野県 | 松商学園(4年ぶり38回目) |
岐阜県 | 県岐阜商(3年ぶり31回目) |
静岡県 | 聖隷クリストファー(初出場) |
愛知県 | 豊橋中央(初出場) |
三重県 | 津田学園(6年ぶり3回目) |
滋賀県 | 綾羽(初出場) |
京都府 | 京都国際(2年連続4回目) |
大阪府 | 東大阪大柏原(14年ぶり2回目) |
兵庫県 | 東洋大姫路(14年ぶり13回目) |
奈良県 | 天理(3年ぶり30回目) |
和歌山県 | 智弁和歌山(2年連続28回目) |
鳥取県 | 鳥取城北(2年連続7回目) |
島根県 | 開星(8年ぶり11回目) |
岡山県 | 岡山学芸館(2年連続4回目) |
広島県 | 広陵(3年連続26回目) |
山口県 | 高川学園(4年ぶり3回目) |
徳島県 | 鳴門(3年ぶり15回目) |
香川県 | 尽誠学園(9年ぶり12回目) |
愛媛県 | 済美(7年ぶり7回目) |
高知県 | 高知中央(2年ぶり2回目) |
福岡県 | 西日本短大付(2年連続8回目) |
佐賀県 | 佐賀北(6年ぶり6回目) |
長崎県 | 創成館(3年連続5回目) |
熊本県 | 東海大熊本星翔(2年ぶり4回目) |
大分県 | 明豊(5年連続11回目) |
宮崎県 | 宮崎商(2年連続7回目) |
鹿児島県 | 神村学園(3年連続8回目) |
沖縄県 | 沖縄尚学(2年ぶり11回目) |
今大会のテーマ:継承と進化、そして多様性
今年の甲子園は、単なる高校球児たちの熱戦以上の意味を持っています。
それは、長年受け継がれてきた高校野球の「伝統」が、現代の野球が求める「進化」とどのように融合し、そして多様化する現代社会の中で、球児たちがどのような「多様な輝き」を放つのかという、深いテーマです。
甲子園のグラウンドでは、勝利だけを追い求めるのではなく、その過程で培われる人間性や、野球が持つ本質的な魅力が浮き彫りになるでしょう。
「継承される伝統と、進化する野球」
長きにわたり受け継がれてきた高校野球の伝統、例えば礼儀や泥臭さ、粘り強さといった精神論は、今もなお甲子園の土に息づいています。
しかし、データ野球の進化、最新のトレーニング理論の導入、そして選手の個性を伸ばす指導法の多様化など、現代野球は常に進化を続けています。
今年の大会では、伝統を重んじながらも、新たな戦術やプレースタイルを取り入れたチームが、どのような化学反応を見せるのかに注目です。
「地域に根差す野球の力」
少子化が進む現代において、野球部の存続や部員数の確保は、多くの高校にとって喫緊の課題となっています。
しかし、そんな中でも地域との連携を深め、地元住民の声援を力に変えて躍進するチームが増えています。
単なる部活動としてだけでなく、地域コミュニティの一員として野球が果たす役割、そしてそれが生み出す感動は、今大会の大きな見どころの一つとなるでしょう。
「高校生アスリートの多様な輝き」
かつては画一的なイメージが強かった高校球児ですが、近年では個性豊かな選手たちがそれぞれの光を放っています。
野球に打ち込む傍ら、学業や他分野での活躍も両立させる文武両道の選手、特定のポジションに特化して技術を磨き上げるスペシャリスト、あるいは逆境を乗り越え、不屈の精神で夢を追いかける選手。
彼ら一人ひとりの物語が、甲子園の舞台で交錯し、新たな感動を生み出すはずです。
まとめ:記憶に残る「あの夏」を超えるために
甲子園は、勝利至上主義だけではありません。
敗れたチームにも、そこに至るまでの努力や、チームメイトとの絆、そして得られた経験という、かけがえのない財産があります。
2025年の夏、甲子園は単なる高校野球の大会を超え、球児たちが紡ぐ「野球道の真価」を私たちに問いかけます。
ご紹介したように、伝統を守りつつも進化を続ける各チーム、そして未来のスター候補生たちが、この夏、甲子園という最高の舞台でどんな輝きを放つのか。
彼ら一人ひとりの努力と、チームメイトとの絆、そして一球にかける情熱が、私たちに忘れられない感動を与えてくれるでしょう。
ぜひ、今年の夏も聖地甲子園、あるいはテレビの前で、球児たちのひたむきなプレーを見守り、彼らが刻む新たな歴史の目撃者となってください。
この夏が、あなたにとって特別な「野球の夏」となりますように。

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最後まで読んで頂きありがとうございました。
ではまたね〜。